防災対策の調査研究及び普及啓発事業

本事業は、相互救済事業の実施に伴い収集される事故データから、発生件数が増加傾向にあるものや大事故の例があるものなどについて、防災対策の調査研究及び普及啓発を行い、事故の発生や災害による公有財産等の損害の防止や減少を図ることで、住民福祉活動拠点の防災機能を高め、住民福祉の増進に寄与するものです。

ごみ処理施設の事故防止に関する調査研究

廃棄物処理施設のうちのごみ処理施設は、快適な住民生活や都市における活動において重要な公共施設のひとつであり、ひとたび火災や爆発の事故が起こると、施設の損壊はもとより稼動停止による住環境の悪化など、相互救済事業に委託している団体の被る被害は甚大なものとなります。

本会では、かねてより増加傾向にあったごみ処理施設における火災や爆発事故の防止対策として調査研究を継続的に行い、その成果を次のように報告してきました。

事故防止対策マニュアルの刊行

平成4年度に「破砕処理施設の爆発事故防止対策マニュアル」、平成10年度に「破砕処理施設の火災と爆発事故防止対策マニュアル」、平成21年度に「ごみ処理施設の火災と爆発事故防止対策マニュアル」を刊行し、各市等をはじめ、ごみ処理施設関係者等(民間企業・大学・研究者)へ広く提供しています。

詳細は出版書籍紹介事故防止対策マニュアルの刊行をご覧ください。

ごみ処理施設事故防止対策セミナー

廃棄物問題に深い知識を持った専門家を講師として、実際にごみ処理施設において業務に従事している各市職員等を対象に、最近のハード面やソフト面における情報等を織り込んだ事故防止対策についてセミナーを行っています。

雷害低減防止対策に関する調査研究

近年地方自治体施設の落雷被害件数は、最近の10年間において著しく増加する傾向にあり、早急な実効性のある被害低減策がもとめられています。

本会では、住民の生活において重要度が高い施設を対象として、雷害の実態調査及び雷害対策指針の策定に向けて調査研究を行っています。

「落雷事故被害軽減対策に関する調査報告書」の刊行

落雷事故被害軽減セミナー

雷に関する学識経験者、実務家などを講師として、市等の施設管理担当者及び技術担当者を対象に、雷害対策の基本的な考え方と技術動向について理解を深めることを目的としたセミナーを行っています。

防災行政無線施設に係る雷害対策指針策定

平成23年度は市民生活を守るために必要不可欠な防災行政無線施設の子局を対象として、過去雷害被害にあった共済委託団体にご協力をいただき、現地調査を行い、雷害対策の検討を行いました。

平成24年度は効果的な雷害対策モデルの策定を行い、一般財団法人全国自治協会との共同研究として、複数の共済委託団体にご協力いただき、実証実験を行いました。

今後その有効性を検証し、雷害対策指針を策定し、全国の自治体が防災計画等へ活用できるよう提供するとともに、広く一般に公開する予定です。